面会交流が認められない場合とは?【弁護士が解説】

執筆者 弁護士 勝木萌
弁護士法人デイライト法律事務所 弁護士  
離婚分野に注力し、事務所全体の離婚・男女問題の相談件数は年間700件を超える。(2019年実績)

弁護士の回答

一定の場合に、別れた配偶者と子どもの面会交流を認めない場合があります。

面会交流とは

面会交流は離れて暮らす親が子どもと面会したり、電話やメール等で交流する権利です。

このため、面会交流を求められた場合、子どもを離れて暮らす親に合わせることを拒否することは、基本的に認められません。

面会交流(面接交渉)について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

 

 

制限できる場合とは

しかし、面会交流は「子の福祉」、すなわち子の健全な成長に有益であることを前提としているため、面会交流の実施によりこれを害することが明らかであると客観的な事情から認められる場合には、面会交流が制限されることがあります。

具体的には以下のような場合です。

悲しい子供のイメージ画像

① 子どもと暮らす親の再婚により、子が再構成された家族にいる場合

② 子が離れて暮らす親から暴力等の虐待を受ける危険性が高い場合

③ 子が離れて暮らす親に連れ去られる危険性が高い場合

④ 子が精神的負担から健康状態を著しく損なう危険性が高い場合

⑤ 離れて暮らす親が、子どもと暮らす親(同居親)を不当に非難するなどして子と同居親との仲違いを図り、又はその間の精神的安定を阻害させる危険性が高い場合

 

 

面会交流を制限した裁判例

もっとも、最近の審判例では、これらの事由が認められたとしても直ちに面会交流を全面的に禁止するのではなく、面会交流の条件や方法の工夫により実施することができないかについて、具体的な検討がされているようです。

近年、離れて暮らす親と子どもの面会交流が制限された審判例としては、次のものが挙げられます。

判例 面会交流が制限された審判例

■子を監護している母が父の暴力等を理由に提起した離婚訴訟が係属しているのみならず、保護命令が発令されており、父と母が極めて深刻な紛争・緊張状態にある場合(東京家審平14.10.31)

■父母の離婚の原因が父の暴力にあり、父も自己が加害者であることを認め、母に対する暴力を反省し、治療を受けているものの、なお加害者としての自覚が乏しいこと、実母がPTSDと診断され、心理的にも手当てが必要な状況にあり、母子の生活を立て直すために努力をしていることなどから、現時点で面会交流を実現させることは母に大きな心理的負担を与え、その結果、未成年者の福祉を著しく害するおそれが大きい場合(東京家審平成14.5.21)

■父母の不和・対立は今なお厳しい状態にあることから、現時点において面会交流を認めることは子らに弊害を招きかねず、その福祉に合致しない場合(横浜家審平成14.1.16)

■13歳の子が父に嫌悪感を抱き、強く面会交流を拒否している場合(東京家審平7.10.9)

 

 

面会交流を争う方法

弁護士面会交流の実施の有無・頻度・方法等について、当事者(父母)の意見が対立してまとまらない場合、もはや当事者だけでの解決はできません。

このような場合に、面会交流を争う方法としては、①弁護士による交渉、②調停手続などの方法が考えられます。

これらの特徴とメリットやデメリットについて、解説します。

 

①弁護士による交渉

デイライト法律事務所相手が要求に応じてくれない場合や相手と直接話したくない場合に、弁護士に相手との交渉を依頼するというものです。

弁護士であれば、法的な根拠や裁判例などを示すことで、相手に対し、こちら側の正当性を説得的に主張することができるでしょう。

また、離婚の場面では、相手と接触したくない、関わりたくない、などと感じる方が多くいらっしゃいます。

弁護士を代理人とすれば、弁護士が全面的に窓口となるのでこのようなストレスを感じることが減るでしょう。

さらに、調停手続きと比べて、早く解決できる可能性があります。

デメリットとしては、弁護士に依頼すると、報酬というコストが発生することです。

そのため、まずは相談をされてみて、どの程度の報酬が発生するのか、確認されるとよいでしょう。

 

②調停手続

裁判面会交流で揉めた場合、裁判所の調停手続を利用するという方法があります。

調停は、公平な第三者である調停委員会が間に入り、話し合いによる解決を目指すというものです。

調停は、当事者が希望すれば、手続の中で、相手と直接会うことはほとんどありません。

そのため、相手との接触を避けたい人に選択肢となり得る手続です。

しかし、裁判所を通すため、解決まで長期間を要する傾向にあります。

具体的な期間についてはケース・バイ・ケースですが、1年を超える事案が多く見受けられます。

調停手続きについて、詳しくはこちらのページを御覧ください。

 

弁護士以上、面会交流が制限される場合やこれを争う方法等について解説しましたがいかがだったでしょうか?

面会交流は求める側、求められる側のいずれにとっても、今後の人生に大きな影響を及ぼします。

したがって、面会交流でお悩みの方は、ぜひ一度、離婚専門の弁護士にご相談されることをおすすめします。

当法律事務所の離婚事件チームは、面会交流の問題に精通した弁護士のみで構成される専門チームです。

離婚問題でお悩みの方は、お気軽にご相談下さい。

まとめ

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面会交流
執筆者 弁護士 勝木萌
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