元夫が子どもに会うのを嫌がります。面会交流をさせる方法は?

執筆者 弁護士 勝木萌
弁護士法人デイライト法律事務所 弁護士  
離婚分野に注力し、事務所全体の離婚・男女問題の相談件数は年間700件を超える。(2019年実績)

弁護士の回答

強制は困難と思われますが、協議や調停により、話し合いで解決できる可能性があります。

 

面会交流とは

b6a40424f7f07de5dc87f55f5ec54669_s面会交流とは、子どもと離れて暮らす親と、その子どもとが、定期的に会うなどの方法で交流を深める制度を言います。

特に子どもにとっては離れて暮らす親の愛情を実感できるとても大切な機会です。

通常の場合、父親は離婚後、子どもとの面会交流を積極的に希望します。

しかし、稀ではありますが、離婚後、子どもとの面会交流に消極的な父親がいるのも事実です。

そのため、このような場合にどう対応すればよいか、ご相談に来られる方も多くいらっしゃいます。

以下、対応方法について、解説いたしますのでご参考にされてください。

なお、面会交流については、こちらのページも御覧ください。

 

 

相手が面会したくないという場合の対応

①まずは協議での解決を試みる

話し合い面会交流については、家庭裁判所の手続を利用するという方法も考えられます。

しかし、裁判所を通すため、解決まで長期間を要する可能性があります。

また、調停期日は平日の日中に行われるため、仕事を休むなどの対応が必要となります。

そこで、まずは当事者同士で話し合って見られるとよいでしょう。

家裁の調停のように、間に調停委員会を挟むことがないため、相手がなぜ会いたくないのか、その本音を探ることができるかもしれません。

そして、原因がわかれば、それを払拭することで、面会交流が早期に実現できます。

父親が勘違いをしているケース

父親の中には、「子どもと会いたいが、会うとかえって子どもに悪影響を与えてしまうかもしれない」と気にしている方がいらっしゃいます。

このような思い込みは、面会交流に対する理解不足から生じます。

このような事案では、面会交流をすることによって、むしろ子どもにとってはプラスとなる可能性が高いことなどを伝えてあげることで、面会交流が実施できるようになる場合があります。

 

②面会交流の調停

デイライト法律事務所協議が難しい場合、面会交流の調停を検討します。

離婚後であっても、面会交流について子どもの父親と母親の協議が調わないときは、面会交流についての調停、審判を申し立てることができます。

もっとも、子ども自身に調停の申立権がありませんので、母親が申し立てます。

面会交流は、子どもの福祉の観点からも、できるだけ両親双方の話し合いによって解決することが望ましく、ご質問のような場合には、子どもと暮らす親が調停を申し立て、双方のさまざまな事情(父、母、子どもの生活状況、離れて暮らす親と子どものこれまでの面会交流状況、各人の意向)を考慮して、子どもと離れて暮らす親がどのような面会あるいは交流をするのが、子どもにとって最善なのかを話し合うことになります。

調停は、家裁の調停委員会が間をとりもつこととなります。

具体的には、まず、調停室にて、申立人(母)から話を聞いて、次に、相手方(夫)と交代して話を聞きます。

申立人や相手方がどのようなことを述べているのか、概要については調停委員会を通じて聞くことが可能です。

しかし、あくまで概要であって正確な言い回しはわかりません。

また、調停委員の中には、大切なことを伝えてくれない場合もあります。

したがって、相手の本心を理解できないということも想定されます。

また、調停はあくまで話し合いによる解決を目指す制度なので、相手は出頭の義務がありません。

そして、相手が出頭しても、話し合いが平行線をたどれば不成立となります。

 

③面会交流の審判

裁判面会交流の調停が不成立となった場合、審判に移行することも可能です。

審判は、調停と異なり、話し合いではありません。

裁判官(家事審判官)が双方の言い分を聞いて、最終的な決定を言い渡します。

したがって、結論が示されるという手続きとなります。

しかし、相手が面会交流に消極的な事案において、審判で面会交流を強制的に実施させるような判断が示される可能性は極めて低いと思われます。

判例 参考判例

離婚時に2歳になったばかりの子が6年後、まったく記憶にない父親に会いたがり、親権者である母親が父親に対して面会交流を求めた事案では、子の父母を中心として子を取り巻くさまざまな事情を総合考慮した結果、「将来的に完全に面接交渉を禁止すべき事情は窺われないものであるにしても、相手方(父)と子の直接の面接交渉を早急に実施することは、子の福祉に必ずしも合致するものではなく、消極的にならざるを得ない。
将来的には、環境を整えて、面接交渉の円滑な実施が実現できるようになることが期待されるが、当分の間は、間接的に手紙のやり取りを通じて交流を図ることとするのが相当である」とされた審判例もあります(さいたま家審平19.7.19)。

 

 

間接交流の提案

直接の面会交流に消極的な相手に対しては、まず、間接交流を提案するという方法もあります。

直接の交流ほど抵抗感がなく、受け入れてくれる可能性があるでしょう。

具体的には次のような方法です。

電話やオンラインでの交流

携帯電話のほか、スカイプ、Zoomなどの様々なオンライン・ツールを利用する方法です。

特に、LINEはほとんどの方が活用しており、ビデオ通話機能を使えば、簡単に相手の様子を見ながら話すことができます。

 

写真や手紙を交換する

電話やオンラインでも抵抗がある場合、写真や手紙をやり取りするという方法も考えられます。

このようなやり取りで慣れてきたら、次に電話やオンラインに移行してもよいでしょう。

 

まとめ弁護士以上、相手が面会したがらない場合の面会交流の実現方法について解説しましたが、いかがだったでしょうか。

面会交流は求める側、求められる側のいずれにとっても、今後の人生に大きな影響を及ぼします。

したがって、面会交流でお悩みの方は、ぜひ一度、離婚専門の弁護士にご相談されることをおすすめします。

 

当法律事務所の離婚事件チームは、面会交流の問題に精通した弁護士のみで構成される専門チームです。

離婚問題でお悩みの方は、お気軽にご相談下さい。

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執筆者 弁護士 勝木萌
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