子供が会いたくない場合、面会交流をしないといけない?

執筆者 弁護士 宮崎晃
弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士
離婚分野に注力し、事務所全体の離婚・男女問題の問合せ件数は累計1万件超え。

 

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先日、夫と離婚しました。
子どもは私が引き取り、月に1回、夫との面会交流を実施すると約束しています。

しかし、面会交流の日、子どもが行きたくないと言い出しました。

このような場合まで、私は面会交流を認めないといけないのでしょうか。

 

 

お子さんが面会交流をしたくないと言う理由にもよりますが、基本的にはお子さんが嫌だと言ってもお父さんに会いにいくことを促してあげてください。

子どもは、親が思うより、同居している親の気持ちや自分が置かれている立場を理解しています。
もし同居の親が他方の親のことを悪く言えば、子どもは同居の親の顔色をうかがい、親の喜ぶことを言おうとすることもあります。

もし、あなたが元夫とうまくいかず離婚をし、今もうまくいっていないのであれば、子どもがあなたに遠慮して、面会交流を嫌がっているということも十分考えられます。
仮にお子さんの表面上の言葉にしたがい、離婚当初約束していた面会交流を実施しなかった場合、あなたが親権者としてふさわしくないと判断されてしまうことすらあります。

実際に、面会交流が長期間実施されなかったとして、親権者を母から父に変更する決定が出された事例もあるのです。
面会交流は、離れて暮らす親はもちろんのこと、子どもが両親の愛情を受けて育つために非常に大切な権利ですので、できる限り実施されるべきと考えられているのです。

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したがって、お子さんが面会交流を拒否した場合、お子さんの表面上の言葉にとらわれず、その真意を探ってください。
面会交流に応じる気持ちがあるけれどももし同居の親に遠慮しているのであれば、面会交流を促してあげる必要があります。

もしお子さんが面会交流を拒否する理由に、お子さんの福祉に反する事情があるのであれば、面会交流について父母がもう一度きちんと話し合うことが必要です。
面会交流のみの調停もありますので、離婚後にその話合いを裁判所で行うことも可能です。

 

このように、面会交流は離れて暮らす親と子にとってとても大切な権利であるため、面会交流に関するトラブルには慎重に対処する必要があります。
面会交流に関するトラブルを抱え、お悩みの方は、ぜひ一度当事務所にご相談ください。


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