不倫の慰謝料の相場とは?【弁護士が解説】

執筆者 弁護士 宮崎晃
弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士
離婚分野に注力し、事務所全体の離婚・男女問題の相談件数は年間700件を超える。(2019年実績)

弁護士の回答

具体的な状況しだいですが、一般的には200万円から300万円程度が多いと考えられます。

 

不倫と不貞行為

不倫不倫とは、通常、結婚関係にある夫婦の一方が、夫もしくは妻以外の人物と交際していることをさす言葉です。

不倫は道義的に許されない、という認識が一般的だと思います。

では、不倫は、全て慰謝料請求の対象となるのでしょうか?

法律上、不貞の被害者は、他方配偶者の不貞行為を根拠として、他方配偶者及び不貞行為の相手方に対し、不法行為による慰謝料を請求することができます。

この「不貞行為」の定義は必ずしも統一されてはおらず、不貞行為により害される利益をどのように解するかによって変わってきます。

実務においては、「配偶者以外の者と性的関係(肉体関係)を結ぶこと」と狭義に解する説が有力とされてきました。

これは、不貞行為によって害される利益を、夫婦の貞操義務(夫もしくは妻以外と肉体関係をもたないという義務)と解する考えと近いもので、必ずしも不倫=不貞とはならないことになります。

学説には、「一夫一婦制の貞操義務に忠実でない全ての行動であり、姦通的行為よりも広い概念」など、肉体関係に限定しない説もあります。

これは、不貞行為によって害される利益を、夫婦生活の円満と解する考えと近いものといえます。

 

 

慰謝料の相場はいくら?

不貞行為の慰謝料額は具体的な事案により異なり、一定の額が定められているわけではありません。

また、不貞の慰謝料請求の裁判を起こした場合に裁判所が認める慰謝料額も事案により様々です。

もっとも、慰謝料額の算定には以下のような考慮要素が存在します。

慰謝料額の算定における考慮要素
  1. ① 婚姻期間、婚姻生活の円満さ
  2. ② 不貞行為の態様
  3. ③ 不貞行為により生じた損害

①婚姻期間、婚姻生活の円満さ

①については、婚姻期間が長く、婚姻生活が円満であれば認められる慰謝料額は比較的高額になりやすい傾向にあります。

逆に、婚姻生活が円満でなかったことや、配偶者が不貞行為を行ったことについて被害者側に落ち度があったと認められる場合には慰謝料が減額されることがあります。

 

②不貞行為の態様

②については、不貞行為の態様として、不貞期間が長い、不貞行為の回数が頻繁、不貞行為を主導的に行った、不貞相手が妊娠や出産をした等々の不貞行為の態様が悪質であるという場合には慰謝料額は高額になる傾向があります。

また、不貞相手が被害者に対し、過去に不貞行為をしていないと主張していたり、不貞関係を解消する約束をしたりしていたにもかかわらず、不貞行為を継続していた場合には、これもまた悪質な不貞行為であるとされ、慰謝料額の増額要素となり得ます。

 

③不貞行為により生じた損害

③については、一般的に、不貞行為が原因で離婚に至った場合には、慰謝料が高額になる傾向があります。

慰謝料の請求についてはこちらのページも御覧ください。

以上のように、不貞行為の慰謝料額は様々な事情を考慮して決められます。

したがって、不倫をした配偶者やその不倫相手に慰謝料を請求したい、又は不倫がばれて慰謝料を請求されたという場合に、自分のケースではどの程度の慰謝料額が認められ得るのかということを知っておく必要があると思います。

なお、過去の判例を分析すると、不貞行為の場合の慰謝料は、一般的には200万円から300万円程度の支払いが認められた事例が多い傾向です。

もっとも、ケース・バイ・ケースであり、中には1000万円近い額が認められたものから、数十万円程度のものもあります。

また、裁判に至らず、示談交渉の事案は、慰謝料の額に大きな開きがあります。

そのため、慰謝料の事案を多く扱っている専門家にご相談された上で判断されたほうがよいでしょう。

 

まとめ弁護士以上、不倫の慰謝料の相場について解説しましたが、いかがだったでしょうか。

不倫が不貞行為に該当する場合、慰謝料が認められる可能性があります。

しかし、不貞行為の慰謝料は事案によって大きく異なるため具体的な状況に照らして慎重に判断する必要があります。

したがって、専門の弁護士による適切なサポートを受けられることをお勧めいたします。

当法律事務所の離婚事件チームは、慰謝料の請求に精通した弁護士のみで構成される専門チームです。

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慰謝料の請求についてはこちらのページも御覧ください。

 


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執筆者 弁護士 宮崎晃
弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士
離婚分野に注力し、事務所全体の離婚・男女問題の相談件数は年間700件を超える。(2019年実績)